※もみじ福祉会では利用者さんのことを「仲間」と呼んでいます。仲間=利用者さんとしてお読みください。
みなさん、こんにちは。もみじ福祉会のHPに遊びに来ていただきありがとうございます。
今回は、もみじオリジナルカレンダーの表紙づくりについてお話します。
まず、カレンダーの表紙づくりでは、表紙の主題=テーマを決めることから始めます。
テーマを決めるにあたって身近なことや、気になることなど仲間の自由な発言や発信に対して、広げたり掘り下げたりしながら、みんなの思いの共通点を探ります。
一番大事にしていることは、仲間みんなが、なにかしらの形で関わること、出てきた仲間の思いの中からテーマとなるものを絞り出すことです。
(今年はテーマが決められませんでした。まぁ、それもアリで2023年の表紙を作っています。)
テーマが決まったら、どのような形で表紙を作っていくか、色や画材など思いつくものを出し合って、具体的にしていきます。
3回以上は話し合いの場をつくって、仲間のイメージを膨らませて共通のものにしていきます。
広い視野で考えられるように違った視点を伝え、イメージが湧くように画像を用意したり、イラストを描くこともあります。
テーマが決まると、職員が表紙づくりの準備にとりかかります。
後日、企画・販売グループの仲間みんなで表紙の素材(作品)を作っていきます。
出来上がった素材を使って表紙のデザインを職員が数パターン作り、どれがよいか話し合って訂正を加え完成になります。
こうして、話し合いを何度も何度も重ねて、もみじオリジナルカレンダーの表紙はつくられています。
それでは、「企画・販売グループ」の仲間のはしもとさんに、今年のカレンダーの表紙づくりについて紹介してもらいます。
2023年のカレンダー表紙は今までとちょっと違うよ。
私とみんなのたくさんの「omoi」がカラフルになったよ
今回の表紙には、みんながそれぞれ思うこと・楽しいこと・チャレンジしたいことなどを書き出して、コラージュ風にしようということになりました。
ひらがな、カタカナ、ローマ字を使い「あいをこめて」「SORAGATOBITAI」など、いっぱい色々出た思いを台紙に貼っていきました。
クラッカーの中からみんなの思いが飛びでているイメージです。
ぜひ、1つ1つ読んでみてください。
きっと、楽しい気分になれますよ。
その中から、私の思いをいくつか紹介します。
「一日でも長くみんなと一緒にいたい」
仲間が2人も亡くなって、強く思うようになりました。
「馬上先生と平和マラソンに出たい」
好きな人と風をきって走れたら気持ちいいだろうなと想像します。
コロナのせいで、マラソンの開催が中止になって、まだ出られていないんです。
今年こそは、マラソンに出たいと思っています。
「画集をつくりたい」
私がパソコンを使って描いた絵をたくさんの人に見てもらいたいし
売りたいな・・・なんて思っています。
「私が好きなHさんとデートしたい」
いくつになっても、好奇心やときめきを忘れてはダメだと思っています。
などなど・・・
私を含め仲間みんな好き勝手に思いを書いています。
よく見て下さいね。
カレンダーの中身は、見てのお楽しみに!
カラフルで、ユニークな絵がいっぱいです。
そして、完成した2023年もみじオリジナルカレンダーの表紙がこちらです。
「omoi」は仲間の生きるエネルギー!!
先程の記事に出ていた馬上先生は、在宅専門クリニックの理学療法士の先生で、はしもとさんの体のケアをされています。
はしもとさん曰く「なんでも知っている先生」と笑顔で話されます。
先生のことを慕われており、リハビリのときに会えるのを楽しみにしています。
その、馬上先生が「一緒にマラソン大会に出よう」と誘ってくれたので、今までマラソンとは無縁だった「はしもとさん」ですが「出てみたい!!」と言う気持ちになったそうです。
先生と一緒なら楽しい時間になりそうですね。
はしもとさんは、私よりもずっと年上ですが、エネルギー量が多い人です。
やりたいことがいっぱいあって思いもたくさんある仲間です。
その、たくさんあるエネルギーの一つが「馬上先生と平和マラソンに出たい」から作られているんだろうなぁ、と感じました。
コロナで大会の開催が難しいようですが「来年こそは参加したい」と話されていました。
楽しそうに笑顔で話すはしもとさんを見て、私も何だかうれしい気分になりました。
マラソンに出場できれば、また違った笑顔が見られるんでしょうね。
仲間の「空を飛んでみたい」の言葉が自分の「omoi」を見つめるきっかけに
今回のカレンダーの表紙づくりを通して、グループの仲間のたくさんの思いを知りました。
「普段からこういうことよく言ってるなぁ」とか「〇〇さんらしいわ」と想像出来ることから「そんなこと思ってたの?!」と、びっくりするような思いもありました。
「空を飛んでみたい」仲間の思いを聞き「私もむかし空を飛んでみたかった」ことを思い出しました。
スカイダイビングかパラグライダーか、はたまた熱気球か?!
いつの間にか、日々の生活に追われて自分自身の思いを忘れてしまっていたなぁと気づきました。
「空を飛んでみたい」は小さなことかもしれませんが、もっと本質的な自分の思いについても考えてみようと思います。
仲間の「思い」や「願い」はもみじ福祉会が大切にしていることの一つです。
障害のある仲間がその人らしく生活する上で欠かせないものです。
(私は障害のある、なしに関係なく、大切だと思っています。)
みなさんも、もみじの仲間と一緒に「omoi」を書いてみませんか。
『もみじオリジナルカレンダー物語Vol.1「絵を描く仲間たち」』をまだお読みでない方は、こちらもどうぞ。